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【Kindle】「 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫)」 門田 隆将 (著)   

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先日「新聞という病」を読み終わり、著者の代表作とも言える本書を読みたくなり、早速Kindle版を購入し、読み終わった。

2011年3月11日からすでに8年半を過ぎ、当時の記憶も薄れがちであるが、我々が報道でしることができた内容以外でここまでのことが起こっていたのかと改めて思い知らされた。
もちろん福島県の地域住民の方々にとっては終わっていないことであり、日本にとってもまだまだ終わらない事故であるわけだが、市井の我々にとっては思い出さなければ記憶に上らないこととなっているのが実際である。

今回、本書を読み、本書の中心である吉田所長をはじめとした関係者の必死の取組みにより、我々が記憶に上らない現実を生きることが出来ていることを思い知らされた。関係者の「最悪の事態として、日本が、放射線汚染されていない北海道と西日本、そして人が住めない東日本という3つに分割されていたかもしれない」という言葉には背筋が寒くなる思いだった。

福島原発は海抜10m以上の場所に設置され、東日本震災の際の津波は想定されていなかった、というのが東京電力の説明としてよく聞かされる話である。しかし、それをそのまま信用するか、疑うかは人それぞれかもしれない。
しかし著者は、この事故を未然に防ぐチャンスは2度あったと主張している。第一のチャンスは2001年9.11テロである。その際にアメリカの原子力規制委員会が「全電源喪失」「冷却不能」の可能性を指摘し、日本にも伝えられたという。また第二のチャンスは、2004年12月のスマトラ沖地震である。マグニチュード9.3の巨大地震と大津波により22万人もの死者を出した。巨大地震と大津波が人知を超えるものであることをしめしていた。これらのチャンスに日本の原子力関係者は対応することはなかった。その関係者の中には本書の主人公である吉田所長も含まれるのだろう。あるいはそのような警鐘に対して対策を訴えた側なのかもしれない、しかし会社としてまた国としての対策にはいたらなかった。これを一般的な結果論として片付けるには事故が大きすぎる。大いに検証し、今後の対策に万全を期すことが最も重要なことだろう。

本書がそのための参考図書になっているのであれば、その後に亡くなられた吉田社長の安心されるのではないだろうか。

(2019.09.23)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年09月05日(木)
☆ 価格  450円
☆ 読了日 2019年09月18日(水)






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【書籍】「時代の風音」  宮崎 駿 (著), 堀田 善衛 (著), 司馬 遼太郎 (著)   

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出版社: 朝日新聞出版 (1997/3/1)



 文庫版は1997年3月発行であるが、単行本は1992年の発行。宮崎駿がコーディネーターとなり、堀田善衛と司馬遼太郎との鼎談を書籍化したもの。実際の鼎談が行われた時期は単行本化の少し前としても1990年過ぎ、宮崎駿のところに20世紀を振り返る対談を書籍化という話が持ち込まれ、それならと自分が好きな作家である堀田善衛氏と司馬遼太郎氏の三人の鼎談にという話になった模様。この対談の模様をスタジオジブリの鈴木敏夫しが「堀田善衛『時代と人間』」というネットのサイトで紹介している。

  http://www.ghibli.jp/h_books/relation.htm

 ジブリの宮崎駿氏と近代切っての大御所作家二人との繋がりはあまり想像できなかったが、本書の「あとがき」にある宮崎駿氏の「対談中は書生のようだった」という発言を読むと気持ちがよくわかる。

 さて、本書であるが、歴史に名を残す名作家による時代を切り取る話題に満ちたものになっているものの、やはり時代のせいか現代に読むには少し重たい。生きている空間が違う気がする。その中から21世紀の現代に生きる我々にとっての示唆を読み込めば良いのかもしれない。

 平成という時代が終わり、この時代をもう少しよく理解していこうという思いでいろいろな本を読み始めている。そんな中、どんなきっかけだか忘れたが、「20世紀とはどんな時代だったのか、21世紀をどう生きるべきか」というキャッチコピーを読んで興味を持った。

 少し重たい本ではあったが、良い読書経験となった。堀田善衛氏の書籍も手にしてみようかと思っている。

 ところで今が21世紀ということがそれほど意識されていないのではないだろうかとふと思ったりしてしまった。

(2019.07.05)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年07月01日(月)
☆ 価格  734円
☆ 読了日 2019年07月04日(木)




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283 「宴のあとの経済学」 エルンスト・フリードリヒ シューマッハー (著), 長洲 一二 (翻訳), 伊藤 拓一 (翻訳)  


   


出版社: 筑摩書房 (2011/9/7)



目次 

 1 ひとつの時代の終焉
 2 人間の身の丈にあったテクノロジー
 3 みずみずしい未来を予見する
 4 適正な所有と行動の様式
 5 よき仕事への教育
 6 宴は終わった
 意義ある仕事への道標(ピーター・N・ギリンガム)



先日の公開録音後の質疑応答の中で、姜尚中氏が薦めていたシューマッハーの本を購入しました。 それほど厚くない文庫なのに、1,155円もしました (驚!) 。

(2012.06.18)

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