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カテゴリー「ミステリー小説(Kindle)」の記事一覧

【Kindle】「犯罪者 上・下」 太田 愛 (著)   

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出版社: KADOKAWA (2017/1/25)




 知人の「読書メーター」に高評価で掲載されていて興味を持ち、読んでみたところ、滅茶苦茶に面白く、上下でかなりのボリュームだったが読んでいて終えることができない日が続き、かなりの短期間で読んでしまった。

 ストーリーは、京王線のある駅(小説の中では「深大寺駅」とされているが「つつじヶ丘駅」のことだと思う)で通り魔殺人事件が起きるところから始まる。黒いフルフェイスに黒のレインコートという黒づくめの通り魔に駅前広場にいた5人を切りつけられる。うち4人は死亡するが、若い男性だけは一命を取り留める。程なくして犯人と思われる人物が近くのビルの中のトイレで薬物の異常摂取により死亡して発見される。その後、一人助かった若い男が自分のアパートに戻ったところ潜んでいた男に襲われるが、捜査を担当していた刑事によりその場でも難を逃れる。そこから刑事の友人と3人で通り魔事件の真相を探り始めることとなる。

 著者は、テレビドラマ「相棒」の脚本家で、本作は著者にとって2012年に初めて発表した小説である。読んでいて著者の名前の「愛」と作風がどうも一致せず、女性のような名前の男性なのかと勘違いしてしまうほど硬派的なストーリーであった。
 偶然に居合わせた5人の老若男女が被害に遭うのだが、助かった主人公を中心に、5人が襲われることになる背景を探るうちに共通していることを発見するわけだが、それがまさに手に汗握る展開である。一つの章の終わりあたりに次の展開を想像させる伏線が貼られ、それを解決したくてその後を読み進んでしまうということが続いてしまった。
 ネタバレになってしまうのであまり多くは書けないが、企業の不祥事、倫理観、政治家、子供の病気など、様々なものが物語に網羅されており、著書のそれらを物語化する構想力、構成力も大したものだと感じた。

 推理小説は、寝る前読書で毎日1時間を原則としている私だが、今回ばかりは休日の朝起きて、そして昼間も読まないでいることができなかった。
 こんな素晴らしい小説を教えてもらった友人に感謝したい。シリーズ三部作となっているとのことであるので、この後続いて読み進めることにする。

(2020.05.17)

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 おすすめ度 ★★★★★  
 読みやすさ ★★★★★
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☆ 購入日 2020年05月04日(月)
☆ 価格  上 924円(Kindle版 832円)
          下 836円(Kindle版 752円)
☆ 読了日 2020年05月16日(土)


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category: ミステリー小説(Kindle)

thread: 読んだ本

janre: 本・雑誌

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【Kindle】「ハンティング 上・下 (ハーパーBOOKS)」 カリン・スローター (著), 鈴木美朋 (翻訳)  

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 帰宅通勤時に読むミステリーを探していて発見したもの。米国の女性ミステリー作家だが、米国の女性ミステリー作家といえば「検死官シリーズ」で著名なパトリシア・コーンウェルだが、彼女の小説を夢中で読んだ時期がある。彼女の小説は講談社文庫から発売されているが、最初に発行されているのが1992年なので、2000年前後にそのシリーズを読んだものだと思う。邦訳もとても読みやすかったことを覚えている。海外の作品を読むときはその訳が読みやすいかどうかも大きな要素を占める。

 今回このカリン・スローターの小説を選んだのはただ単にKindle版が廉価で販売されていたという下衆なきっかけである。キャンペーンでもあったのだが、上下合わせて100円くらいで入手し、あまり期待はしていなかったのだが、冒頭からかなり夢中になって読み進んだ。先程書いたように邦訳が読みやすいということも大事だが、合わせて大事なのはイメージが浮かぶかということである。わかりにくい文章だと情景さえも浮かばない場合もある。それが今回の本は情景もよく浮かぶ内容であったため、すぐにのめり込むことができ、帰宅時の通勤電車だけでなく、自宅でも読むことになり、上下巻をかなり早いスピードで読み終わった。

 著者カリン・スローターは1971年生まれ。2001年に処女作「開かれた瞳孔」でデビューしているが、全世界32カ国で翻訳され、3000万部以上のベストセラーになっているという。日本でも2002年に早川書房から発売されているが、現在は絶版となり、残念ながら手に入れることができない。

 続いて「サイレント」を読もうと思う。

(2020.01.15)

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 おすすめ度 ★★★★★  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年12月04日(水)
☆ 価格  文庫版 947円(Kindle版 880円)
☆ 読了日 2019年12月30日(月)







【内容紹介】
地中深くに掘られた拷問部屋―― 無数の血痕が物語る、連続殺人犯の悪魔のような手口。

極上のクライム・ノベル ――マイクル・コナリー

田舎道にふらりと現れ、車に轢かれたという意識不明の女性がERに運び込まれた。 全裸の女性の体には拘束され、拷問されたような傷が無数に走り、奇怪なことに肋骨が1本もぎ取られていた。 ジョージア州捜査局特別捜査官ウィル・トレントは事故現場に急行。 森の奥深くでおぞましい拷問部屋を見つける。 地中深くに掘られた不気味な穴の中は血に染まり、死臭に満ちていた――。 

【著者略歴】
カリン・スローター
エドガー賞にノミネートされた『警官の街』や、発売するやいなやニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストにランクインした『プリティ・ガールズ』をはじめ、“ウィル・トレント・シリーズ”“グラント・カウンティ・シリーズ”で知られるベストセラー作家

■訳者
鈴木/美朋 大分県出身。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家




category: ミステリー小説(Kindle)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

tag: Kindle  米国  ミステリー  女流作家 
tb: 0   cm: 0

【Kindle】「Iの悲劇」 米澤 穂信 (著)  

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出版社: 文藝春秋 (2019/9/26)



米澤穂信氏の著書を読んだのは初めて。著者の代表作としては2014年3月に刊行された「満願」がある。この本はその年の「週刊文春ミステリーベスト10」の国内部門第1位になるなどミステリー3部問で第1位に選出され、本屋大賞にも選ばれるなど注目を集め、ベストセラーになった作品である。ただし、私は未読。実家の母親が読んでいたのは覚えているんだが、5年前は今ほどに国内のミステリー大賞に興味を持っていなかったのだろうか。はっきりした記憶はない。

今回はやはり新聞広告だったと思うが、読みたくなり、Kindle版を購入して読んだ。

作品は、滅びた村に住民を呼び込もうという使命を与えられた架空の南はかま市役所蘇り課に所属する主人公が部下の女性と、上司の課長とともに奮闘する物語。つまりタイトル「Iの悲劇」の「I」は「Iターン」のこと。

行政の周知により滅びた村に残っている家屋へ移住してきた住民とのやり取りの連作短編小説の形をとっているが、最後の「Iの悲劇」という短編で全体が終結するという構成を取っている。

実際の「Iターン」事情がこの小説のとおりとは思わないが、概ね同じような事情を抱えているのだろう。この小説の悲劇は、全く住民が居なくなってしまった村を個々に移住してくる住民で再生させようという試みが行政の奢りでもあったのではないか、という点である。

毎週土曜日に「人生の楽園」という番組で「新しい生き方の提案」として「田舎へのIターン」、「故郷へのUターン」を扱っており、時々視聴することがある。この番組に登場する場所は、Iターンで移住してきた住民だけということではなく、先住している地域の住民の方とのコミュニケーションを大切にし、そこがうまく機能していることで地域に定着しているように思われる。「Iの悲劇」の舞台となった村ではそこがない。

本書のそれぞれの短編には物語としての面白さはあるものの、地域の過疎化をどうするかということではアンチテーゼを示していると捉えればよいのだろうか、少し不満足な読後感であった。

次のは同じ著者でもミステリーとして評価の高い「満願」を読んでみたい。

(2019.12.28)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年11月04日(月)
☆ 価 格 1,650円(Kindle版 1,400円)
☆ 読了日 2019年12月02日(月)



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Iの悲劇 [ 米澤 穂信 ]
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内容(「BOOK」データベースより)

 一度死んだ村に、人を呼び戻す。それが「甦り課」の使命だ。人当たりがよく、さばけた新人、観山遊香。出世が望み。公務員らしい公務員、万願寺邦和。とにかく定時に退社。やる気の薄い課長、西野秀嗣。日々舞い込んでくる移住者たちのトラブルを、最終的に解決するのはいつも―。徐々に明らかになる、限界集落の「現実」!そして静かに待ち受ける「衝撃」。これこそ、本当に読みたかった連作短篇集だ。



category: ミステリー小説(Kindle)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【Kindle】「それまでの明日」 原 尞(著)  

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出版社: 早川書房 (2018/3/1)


 「週刊文春」誌上で年末恒例となっている「週刊ミステリーベスト10<2018>」の第2位となっているのを目にし、その他にも、宝島社主催の「このミステリーがすごい!2019年版」、早川書房主催の「ミステリが読みたい! 2019年版」で第1位になっていた本書、まだ未読の作者であったので、今年最初のミステリーとして早速読んだ。

■著者について
 年末に「週刊文春」の記事を読むまで正直この著者のことは知らなかった。略歴を読んでも寡作な作家のようで、1988年のデビュー以来30年で今回の作品が長編5作目だそうである。デビュー翌年の1989年には「私が殺した少女」で第102回直木賞を受賞している作家にしては珍しい部類であろう。デビュー作以来、主人公は私立探偵・沢崎。著者自身も敬愛しているレイモンド・チャンドラーを髣髴させる探偵小説だそうである。

■本書のストーリー
 この小説もデビュー以来の私立探偵・沢崎が主人公である。この主人公のもとにとある金融機関の主人公が調査を依頼するところから物語が始まる。赤坂にある料亭の女将についての調査以来であるが、調べるとすぐにその女将がすでに死亡していることがわかる。そのことを依頼人に伝えようとするのだが、その依頼人に連絡が取れなくなることから主人公自身が事件に巻き込まれていく。全体のストーリーでは傍線となる内容が盛り込まれながらストーリーは進展していくが、最後まで小気味よい緊張感で読み進めることができた。

■「それまでの明日」というタイトル
 このタイトル、何気なく読んでいるともっともらしいが、よく考えると何だか変だ。それは最終章まで読み終わった時に、「3.11」が絡むことによって理解することができる。
 
 初めて読んだ作家であるが、とても楽しめたのでデビュー作から改めて読んでみようと思う。

(2019.02.07)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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 ☆ 購入日 2019年01月08日(火)
 ☆ 価格  1,750円
 ☆ 読了日 2019年01月15日(火)




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