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2015年09月の記事一覧

【書籍】 「職業としての小説家」 村上春樹 (著)  

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職業としての小説家_convert_20150923114832

出版社: スイッチパブリッシング (2015/9/10)



発売日翌日に到着し読み始めたが、昨日読了。

「あとがき」にもあるが、村上春樹氏が自身の小説の成り立ちについて書いた文章を出すのは初めてとのことである。

デビュー作である「風の歌を聴け」の群像新人賞に至る経緯や、「1973年のピンボール」、いくつかの短編を経て、「羊をめぐる冒険」に行き着くまでの経緯。一般的には初期の三部作として捉えてしまっているが、作者の側には「羊をめぐる冒険」を執筆する際には大きな決断と覚悟があったことを知った。

このような経緯は、どこかで話をしていたりエッセイ的に書かれていたりすることが多いのが一般的なような気がするが、村上氏の場合にはそのような著述がほとんどないので、今回は村上ファンにとっては改めて初期からの作品執筆時の経緯について知ることができ、感慨深いものがある。

そのような小説のメイキング的な書物であると同時に、村上氏自身の生き方についても多くを語っている。特にアメリカに移住して、アメリカで作家としての位置を確立するまでの経緯も彼の人生の歩み方を知ることができる貴重な話である。

これらを読むことにより、じわじわと、生きることへの勇気づけの言葉と受け止められるのは私一人ではないと思う。

嬉しい一冊であった。

(2015.09.24)

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 読みやすさ ★★★★★
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【書籍】 「切り捨てSONY リストラ部屋は何を奪ったか」 [Kindle版] 清武英利 (著)  

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切り捨てSONY

出版社: 講談社 (2015/4/9)



SONYは敗戦翌年5月に「東京通信工業株式会社」として井深大と盛田昭夫が興した。

その設立趣意書に会社設立の目的を、
「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」
と書いている。つまり、社員が仕事をすることに喜びを感じ、楽しくて仕方がないような活気ある職場作り、ということだろう。

また、1969年に新聞に出した求人広告には、
- 「出るクイ」を求む! SONYは人を生かす ー とある。
これは井深、盛田の制作だと言われている。

そのSONYが、1990年代後半から社員のリストラを始め、2013年頃までにはグループ全体の削減累計数は8万人にのぼる。1996年当時の従業員数が約16万人であることから、その数はほぼ半数にのぼることとなる。一方、2013年の従業員数は約14万人ということで、リストラしている一方で新規に社員採用を進めてきているということであろう。

このことだけを見ても、創業当初からの井深、盛田体制の頃の「人を生かす」イズムが全く変わってしまっていることがうかがえる。

世間的には、リストラが始まった当時のトップは、大賀典雄、出井伸之であり、その経営手法は、井深、盛田イズムを継承していると思われていたが、内実は当時の社員が一番良くわかっていたのだろう。

インタビューを中心として、実名で登場している社員も多く、迫真な事実が多く語られている。
本書全体を読んで「諦め」の空気を感じるのは私だけではないだろう。


「トップのリーダーシップ」、ここのところ同様の書籍を読む機会が増えているところに、東芝の内実が露わになった。
しっかりした組織と、そうでない組織、現代を生き残るための道しるべは何なのだろうか。

(2015.09.22)

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【書籍】 「ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」」 [Kindle版] 川村 隆 (著)  

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ザ・ラストマン

出版社: KADOKAWA / 角川書店 (2015/3/10)



5月の日経新聞「私の履歴書」が本書の著者の連載であり、とても興味を持ち、もう少し詳しく知りたいと思っていたところ、すでに3月に本書が発刊されていたことを知り、Kindle版を購入し読むこととしたのが8月の夏休み期間中。
結構早めに読み終わったのだが、ブログに掲載することがなかなかできなかった。

「ザ・ラストマン」とは最後に責任を取る人という意味

著者は、日立から出向して子会社の社長をしていたが、2009年に日立製作所に会長兼社長として呼び戻される。そのきっかけは8000億円近い赤字決算に伴う立て直しである。

翌2010年に再建の目処を立て、本来の会長と社長が別人となるようにとの意図のもと社長を退任している。その一年間のリーダーシップは相当なものであっただろうと推測できる。

著者は1999年にハイジャックされた飛行機に乗り合わせ危うく命を落とす危険を経験している。その飛行機のパイロットは犯人に殺されたものの、乗り合わせた非番のパイロットが果敢に奪い返し、墜落を免れている。その彼こそ「ラストマン」だと述べているが、この経験から組織もリーダーが強いラストマン意識を持てば組織は立て直せるとの強い信念がある。

そのことが、現在、様々な企業が不振となっている電機メーカーにおいて、堂々たる存在を示している日立という企業を見直す機会になった。

【マーカーした箇所】

・ 流れない水は腐るように、企業は現状維持をめざした途端に腐りはじめます。

・ ラストマンにとって不可欠なことは、とりもなおさず実行力であるということです。

・ ラストマンは「情」を理解しつつ、「理」をとることができる人間なのかもしれません。

・ リーダーは「慎重なる楽観主義者(cautious
 optimist)」であるべきだ。



(2015.09.21)

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【雑誌】 「日経ビジネス 2015/8/31」 東芝 腐食の原点  

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東芝


日経ビジネス(2015年8月31日号)



特集

今週号の日経ビジネス特集は「東芝」。

こんなことでは土光敏夫氏が草葉の陰で泣いている、と思っていたら、土光敏夫氏の時代にはいじまった「チャレンジ」というキーワードが時代を経て、「パワハラ」に変容していたようだ。

組織の中で成果を求めていく手段はいろいろとあるだろうが、有無を言わせない風土からは疲弊しか生まないのではないだろうか。その典型ではないか。

あの「東芝」、日曜劇場の「東芝」の中でこんなことが起こっていたとは、と思わせるのに十分な記事だと思う。

現代の企業組織のあり方を改めて考えさせる特集である。

(2015.09.03)

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