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2017年10月の記事一覧

【書籍】「銀翼のイカロス」 池井戸 潤 (著)  

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出版社:ダイヤモンド社 (2014/8/1)



半沢直樹シリーズ第4弾。テレビドラマの印象があるので、どれが第1弾、2弾だったのかわからなくなるが、「オレたちバブル入行組」、「オレたち花のバブル組」、「ロスジェネの逆襲」に続く小説である。

舞台は、東京中央銀行営業第二部次長として勤務する半沢に、頭取からの特命として「帝国航空」融資(というよりも再建)に関わる指示が出される。審査部では手に負えなくなった案件を営業第二部に移管するというのは過去にないこと。

携わっていく中で、時の政権が代わ理、国民へのアピールとして新たに就任した国土交通相が帝国航空の再建のため私的諮問機関としてのタスクフォースを編成する。そのタスクフォースと対峙する中で半沢が発見していくものが・・・。

銀行の合併という背景と、実際の話と同一のように思われる「帝国航空」の再建、どれを取っても真実味があり、読み応えがある。

今月から「陸王」がテレビドラマで放映され、この「銀翼のイカロス」が文庫で発行されたこともあり、未読だった本作を中古本で購入し読み始めたが、一旦読み始めたら止まらなくなってしまった。

とても楽しめる一冊です。

(2017.10.29)

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 おすすめ度 ★★★★★  
 読みやすさ ★★★★★
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category: 小説(単行本)

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【書籍】「友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」」 山中 伸弥 (著), 平尾 誠二・惠子 (著)  

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出版社:講談社 (2017/10/4)



いま話題の一冊を読んだ。

二人は1962年度生まれの同級生(平尾氏は1963年1月生まれ)であり、同じ関西出身である。

その二人であるが、2010年10月に雑誌の対談をするまでは出会うことはなかった。ただ、山中氏は高校当時から京都伏見工業高校ラグビー部主将として有名だった平尾氏のことは知っていたとのことである。

その二人が2010年10月に「週刊現代」掲載の対談で出会う。初対面である。

山中氏はその頃多忙で雑誌の取材などにはことごとく断っていたそうであるが、その時だけは対談相手が平尾氏だったことからご自身から率先して望んだようである。

本書は、講談社編集部が、山中氏、平尾氏夫人にインタビューした内容を、第1章、第2章としている。本人が語っている内容になっている。

夫人によると、平尾氏が初対面であった相手とその後も付き合うというのは稀なことらしい。そのため最初の対談の後に、山中氏から食事の誘いがあった時の平尾氏の喜びような大変なものだったと語っている。

そこから始まった交流は、夫人や娘も一緒になった家族での食事会などにも発展し、双方の家族にとってなくてはならない存在となっていった。

そのような中、2015年9月に平尾氏の癌が発覚する。発見された時点で進行しており年を越せるかどうかと診断されていた。その後、山中氏の献身的なフォローなどがあり、治験、抗癌剤治療などにより一時は家族でクルーズ船の旅行を計画するまでになったようであるが、残念ながら2016年10月帰らぬ人となる。

私自身は彼らよりも少し年齢が上ではあるが、40代後半で出会った相手とここまで交流が深くなるということは経験もないし、想像できないことである。それだけ引き合うものがあったのだろうと思う。

その点は第3章の対談を読むとよくわかる。実にお互いの気持ちが一致している。これほどまでに深く自分が関わる将来のことを考えている交流が途絶えてしまったことはとても残念である。

対談最終話などは、日本の政治を含めた将来のことをもうかがわせる内容である。
実に惜しい人を亡くしたと改めて思った。

合掌。

(2017.10.20)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★★
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category: ノンフィクション

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【書籍】「定年ゴジラ (講談社文庫) 」 重松 清 (著)  

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出版社:講談社 (2001/2/15)



 「文藝春秋 10月号」の特集「定年後の常識が変わった」に、内館牧子、重松清両氏による対談が掲載さていた。内館牧子氏は「終わった人」、重松清氏は「定年ゴジラ」という著作があり、そのことを題材にした対談だった。
「終わった人」は発売当時に話題になっていたので、すぐに読んだのだが、本書の「定年ゴジラ」のことは知らなかったので、今回中古本を購入して読んだ。

重松清氏の著作を読んだことがなかったので著者の本来の作風はわからないが、本書自体はとても読みやすく、400ページを超える厚めの文庫本であるがとても面白く2日で読み終わってしまった。

物語は、1990年代半ばに銀行を定年退職した「山崎さん」という主人公が25年前に一戸建ての自宅を購入したニュータウンを舞台にして同じように定年退職した4人が展開する物語である。
当時は、60歳から公的年金が支給され、高齢者雇用促進法などない時代であるから、定年退職後は再就職することもなく自宅で何もすることがない生活になるわけだが、主人公が日課とし始める散歩から物語が始まる。

妻から「退屈しているんでしょ」と用事を言われると、「暇なだけで退屈しているわけじゃない」と言い返す場面など笑ってしまうが、なかなか全体的には笑えない場面も多い。


著者は本書の執筆時30代前半である。読み終えた後、なぜその若さでこのような定年後の物語を描こうとしたのかと興味があったが、自分の父親世代を描きたかったとあとがきに書かれていた。物語の中で主人公のことを「山崎さん」など登場人物それぞれを「さん」づけで呼んでいるが、著者の思いが出ているのかもしれない。

物語自体は、定年後の生活というよりも、高度成長期に造成され始めた東京近郊のニュータウン、そしてそこで暮らしてきた人々の悲喜こもごもの内容に重きが置かれているように思う。

出版後20年を経ているが決して褪せていない物語であった。最近の定年後の処し方ブームの一貫として読んでも決して色褪せないものを持っている。読んで良かったと思えた一冊である。


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category: 小説(文庫)

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【書籍】「50歳からの知的生活術」三輪 裕範 (著)  

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楠木新氏の「定年後」や、外山滋比古氏の「50代から始める知的生活術」を読んで以来、この手の本を無性に読みたくなり本書も中古本で購入して読んだもの。

著者のプロフィールを見ると私より1歳下、1981年に神戸大学法学部を卒業後、伊藤忠商事に入社している。就職困難な時代でしたからエリートですよね。その後の経歴を拝見しても在職中にMBA取得や、丹羽宇一郎氏の懐刀と書かれていることから見てもわかります。

その著者が執筆するきっかけになったことは最終章の「知的アウトプット」の項目に書かれているので省略しますが、在職中に10冊以上の本を出版するということはなかなかできないことです。

そのこだわりを著書にしたのが2005年に出版された「四〇歳からの勉強法 (ちくま新書)」で、本書はその10年後の読者に合わせて出版されたもの。著者は、本書の中で「知的生活術」について、定年後の「①テーマの見つけ方、②読書の仕方、③マスメディアとの付き合い方」、つまりインプットについて記載し、その後にアウトプットとして「④商業出版への挑戦」について述べている。最後のアウトプットについては結果的に著者の成功体験が中心になっているのでやや鼻につく面があるが、そこに至るまでの内容は参考になることが多かった。

参考になったことの一つ、
第1章の初めに、定年後を充実させる三原則という記載がある。
     第一 現実の自分に合わせるということ、まずは肉体面、精神面における現実の自分を直視し、それに合わせていくこと。
     第二 自分の興味あること、好きなことだけをすること。
     第三 決して他人と比べないこと
    という内容だが、当たり前のことだが意識しないと流れてしまうことだ。私自身もぜひ意識していきたいと思った。
    
    本の読み方にはいろいろとある。本書の中にも「批判的読書せよ」との記載もあるが、なかなか難しい面でもある。自分にあった読み方をしていけば良いと思うが、現代のようなスピードの速い時代の中で、ましてや退職後の生き方が今までと違うということをもっと意識して行かなければと考えた。
    
    それなりに読んで良かったと思う1冊であった。。

(2017.10.04)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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category: エッセイ

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【Kindle】「読書の腕前」 岡崎 武志 (著)  

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出版社:光文社 (2007/3/20)



 Kindleunlimited でダウンロードして読んだもの。これがなければ知ることのできない著者だったと思う。

 著者は、「ライター・書評家」と自称し、新聞、週刊誌などの書評を担当し、著書もある著述業の方である。1957年生まれというから私より1歳年下であるが、大学卒業後に7年間高等学校の国語教師をしていたが、退職して上京し、その後様々な経緯を経て書評を書くようになったようである。
 本書の後半に出てくるが、中学の頃から読書がとても好きだったそうで、読む限り好きということで収まらないほどの読書家であった様子が伺える。
 1957年生まれということで私よりも1歳違いの同世代であり、読書環境的には同じような環境にあったと思うが、その違いは歴然。私自身の青春時代がいかに軽薄だったかと感じてしまった。

 本書は読んでいて文章がとても小気味よかった。読んでいて疲れない。これはとても大事なことだと思う。そしてまた内容が実に豊富である。著者のこれまでの読書経験からのエッセイであるが、その内容にとても含蓄がある。
 Kindleunlimitedという仕組みがなければこういう本には出会えなかったと思う。面白いシステムであり、今後も活用していきたいと思った。

(2017.10.01)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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