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2018年05月の記事一覧

【書籍】「日の名残り ノーベル賞記念版」 カズオ イシグロ (著), 村上 春樹 (その他), 土屋 政雄 (翻訳)  

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出版社:早川書房 (2018/4/18)



本書は、ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロの著書だが、既に文庫で発行されているものを早川書房が改めて受賞記念として新装丁したもの。先月、読売新聞に掲載されていた記事で村上春樹が解説を添えていることを知り、それだけでも読む価値がある と思い購入し読んだ初カズオ・イシグロ作品である。

内容は、1920年代からイギリスのとある邸宅というかホテルのような所の執事を勤めていた主人公の回顧から成り立っている。第二次大戦後に主人公が休暇を取り、以前一緒の邸宅で女中のチーフのような立場をしていて後に結婚して職を離れた女性に会いに行く数日に、昔のことを回顧する内容で進められている。

読んでいて感じたのは、訳者である土屋 政雄氏の翻訳が実に良い。読みやすいし、リズム、テンポがとても良く、スムースに読むことができる。また使っている語彙も的確であり、とても読みやすい翻訳で、こういう翻訳だと海外の小説でも違和感なく読める。

初めて彼の作品を読んだが、最初のうちはテンポがゆっくりで同じことの繰り返しのような内容にやや飽きてきた感もあったのだが、読み進むうちにそのテンポも心地よく感じられるようになってきた。それは、作品が醸し出す雰囲気が、いったん暗く感じるのだが、それが意外に安心感を得られるような雰囲気なのである。海外のことであり、時代背景をそのまま感じるのは難しい面もあるが、主人公の執事の心の動きがとてもうまく表現され、会話や風景描写などもとても丁寧なため、全体としてしっくりと受け止めることが出来るたのだと思う。

この作品は彼の長編3作目ということで、村上春樹氏も前2作を経てこの作品で「ブレークスルーした」と解説している。前2作に興味が湧いてきた。読んでみよう。

(2018.05.20)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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category: 海外小説(単行本)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【Kindle】「生きている会社、死んでいる会社―「創造的新陳代謝」を生み出す10の基本原則 」 遠藤 功 (著)  

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出版社:東洋経済新報社 (2018/2/23)



遠藤功氏の著書については随分前から読み続けている。遠藤氏の著書の底流に流れる「現場」に対する考え方に共鳴し読み続けてきた。本書はこれまでに出版した書籍の集大成的な位置づけとのコメントがあり、キンドルで購入して読んだが、まさに集大成であると感じた。

今回は、「生きている」、「死んでいる」という視点である。確かに存続し続けている会社は数多あるが、本当に価値を創造し、社会で必要とされているのかどうか、そして所属している社員が働き甲斐を感じて価値を創造しているか、と見ていくと疑問に感じる会社もあるのが事実。特に最近の不祥事が報道されている会社などは、そこで働いている社員はどう感じているのだろうかと思ってしまう。

さて、それでは、遠藤氏の言う「生きている会社」とはどのような会社か。
著者は、「「生きている会社」とは、絶え間なく挑戦し、絶え間なく実践し、絶え間なく創造し、絶え間なく代謝する会社」だと定義している。

そして、「「生きている」とは、ただたんに存在することではない。  会社全体が大きな熱を帯び、理詰めで考え、行動し、新たな創造に向かって社員たちの心が奮い立っている。」とし、つまり「挑戦─実践─創造」が重要であり、特に「事業」「業務」「組織」「人」の 4 つの「新陳代謝」がされていなければならないとしている。

企業は利益を得なければ継続できないとは言うが、その前に会社の条件として、①「熱」(ほとばしる情熱) ②「理」(徹底した理詰め) ③「情」(社員たちの心の充足)  この 3 つの条件が整い、重なり合うことによって、会社は活性化し、「生きている」状態になる。その結果、生まれるのが「利」(利益)であると著者は述べている。

振り返って自分自身が所属していた組織はどうだったのだろう。とても「挑戦-実践-創造」ができていたとは言えない。それでは社員自身はどのようの受け止めているのか、業務の性質上、日本の社会のインフラを担っていることは事実であり、そのことを前向きに捉えられる社員は自分自身の中で、あるいは周囲で「挑戦-実践-創造」を実践しているのかもしれない。他人事のようなことを言っているが、私自身は自信を持って言うというところまではいかないが、ある程度当事者意識を感じながら実践していたと捉えている。ただ継続することはできなかった。

本書の中には上記で取り上げた以外にも様々な視点から組織のあるべき姿を語っており、全体を通して実に有意義な一冊である。マネジメントを行う管理者だけでなく、役職者にも読ませたい一冊だと思う。

(2018.05.14)

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 おすすめ度 ★★★★★  
 読みやすさ ★★★★★
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category: ビジネス

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【書籍】「アンダーカバー 秘密調査」 真保 裕一 (著)   

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アンダーカバー_convert_20180505101153

出版社:小学館 (2014/6/30)




4月中旬に掲載された新聞広告を見て読みたくなり、メルカリで探したら安く販売していたので、即購入したもの。 ところが購入して届いたら新聞広告の本とはタイトルが同じだけで全く違う本だということに気づいたという始末。
しばらく読まずに置いておいたが、ちょっと読み始めたらとても面白く、最初からグイグイと引き込まれていった。話の展開として最後に集結するためには必要なのかもしれないが、それまでの間の海外場面はやや展開の邪魔をしている気がする。最後は全てが解決するというわけではないが、それでも読後感としてはとても良いものであった。
偶然読んだ本としてラッキーな読書となった。

(2018.05.03)

---【内容紹介】ーーー 
 罠には世界を震撼させる陰謀が潜んでいた 
戸鹿野智貴は若干28歳の若きカリスマ経営者。設立したネット企業を成長させ、一躍注目の的となる。ところが──女性と旅行に行った異国の地で、謂われなき麻薬密輸容疑をかけられ、一気に転落。会社は清算に追い込まれ、全財産を失ったすえに、刑務所へと収監される。
二年後──。その取材を進めるテレビ局記者の伊刈美香子はフィリピンの刑務所を訪ね、戸鹿野のインタビューに成功する。だが、戸鹿野の容貌は別人のように変わり、刑務所での苛酷な日々を知らされる。
一方──。イギリスで麻薬捜査を手がけるジャッド・ウォーカーは、ユーロポールへの派遣が決定する。イタリアへ赴任すると、地元マフィア幹部の惨殺死体が発見され、しかも同じ拷問を受けた死体が別の国からも報告される。ユーロ・マフィアの内部抗争勃発か……。
五年の時を経て──戸鹿野が釈放されたというニュースが駆け巡る。だが、彼は姿を消した……。
真犯人を探し求める元カリスマ経営者、その事件を追う女性記者、そして連続マフィア殺人を調べるイギリス人捜査官。
それぞれに進められる三つの調査がいつしかひとつにつながり、予想もしない犯罪計画が姿を見せ始める──。
【編集担当からのおすすめ情報】 
取材の入念さで知られる著者が、グローバル社会における世界の犯罪事情を的確にとらえ、日本にいてはうかがい知れない巨悪との戦いを見すえて、迫真の物語を展開させていきます。ページをめくるごとに読む側も翻弄され続ける、まさしくノンストップ・スリラーです。

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 おすすめ度 ★★★★☆ 
 読みやすさ ★★★★☆
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