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2018年12月の記事一覧

【書籍】「すぐ死ぬんだから」 内館 牧子 (著)  

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出版社: 講談社 (2018/8/23)



 一昨年に本を読み、今年は映画で観た「終わった人」に続く内館牧子の終活小説第2弾、とても面白く読んだ。

 内容は「八十歳を間近にした女性主人公をめぐる、外見に関する物語である」と著者があとがきに書いているとおりであるが、その実、老いていく我が身を振り返って自省する主人公の心の動きを捉えた物語である。その点がとても心地よい。

 老いるということはどうしても後ろ向きになりがちである。「中身で勝負」などといってもずた袋のような装いをしていては誰からも振り返りみられない。家族からも同様である。中身ももちろんであるが、外見も意識しようと思った。
 自分としては中身を磨くことが外見に現れると思いたいのだが。

(2018.12.30)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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 ☆ 購入日 2018年12月16日(月)
 ☆ 価格  1,674円
 ☆ 読了日 2018年12月22日(土)


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category: 小説(単行本)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【書籍】「オウム死刑囚 魂の遍歴――井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり」 門田隆将 (著)  

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出版社: PHP研究所 (2018/12/13)



■ 著者について
 著者・門田隆将(かどたりゅうしょう)氏は、1958年生まれのジャーナリスト、ノンフィクション作家。大学卒業後に新潮社に入社し、「週刊新潮」へ配属され様々な記事を投稿。その後に、記者の傍ら執筆したノンフィクション作品が賞を受賞し、TVドラマ化されるなど注目されたのを契機に退社し、フリーの作家となっている。
最近の主な著書に福島第一原子力発電所事故を取材し、吉田所長に関する著書『死の淵を見た男―吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(2012年)など多数の著述がある。

■ 本書を読むきっかけ
 周知のように7月にオウム真理教死刑囚13名の死刑が執行されている。本書に書かれている井上嘉浩死刑囚も麻原彰晃死刑囚と同じ7月6日に死刑執行された。1995年5月の逮捕から23年後に生涯を閉じたわけであるが、私自身は死刑執行当時にこの井上死刑囚だけを特別に思う気持ちはなかった。あれだけ多数の犠牲者が出た事件であり、最高裁で死刑が確定している刑が執行されたという感慨しかなかった。ただ、今回、本書が出版されるということを知り、どういうわけか無性に読んでみたくなり早速購入し、先日読み終わった。

■ 死刑囚に関するノンフィクション
 著者はオウム真理教による各種の事件発生時は新潮社に勤務しており、「週刊新潮」に記事を掲載するなどして継続して追いかけていたようだ。逮捕後は、本人との面会や、家族との面会を通じて真相を究明し続け、父親から託された井上死刑囚の手記をもとに今回の著書執筆に至った。
 内容は、井上死刑囚がオウム真理教に入信するに至った経緯から、疑惑を抱きながらも教祖の命令に従わざるを得なかった様子、また逮捕後に脱会し、自ら他の信者の裁判の証人として出廷し真実を明らかにしていく姿勢などの井上死刑囚に関する内容、そして一審では無期懲役と審判されながら、二審、最高裁で死刑の判決に至ったこと、また終盤には最高裁確定後に新たな証拠が発見されたことによる再審請求が審理され始めたばかりでありながら死刑執行に至った日本における司法制度に関する言及などが語られている。

 読む前に想像していたのは、テロ行為ともいえる国家転覆を狙った信仰集団の暴走を客観的に一人の信者を通じて明らかにし、そこに至る経緯、死刑執行後の現時点における検証を期待して読んだのだが、やや期待外れに感じた。
 というのも、確かに教祖に欺かれたという井上死刑囚自身の弁明もあるが、結果として多くの犠牲者を出した首謀者の一人であることには変わりはない。
 井上死刑囚の父親が常に犠牲者のことを考えて行動する姿が描かれてはいるが、犠牲となった方の家族が読むことを想像すると、彼らには受け入れられない内容のような気がするのは私の穿った見方であろうか。

(2018.12.28)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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 ☆ 購入日 2018年12月15日(土)
 ☆ 価格  1,944円
 ☆ 読了日 2018年12月22日(日)




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category: ノンフィクション

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【Kindle】「お金の整理学(小学館新書)」 外山 滋比古 (著)  

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出版社: 小学館 (2018/12/5)




 著者が出版した本の中で「思考の整理学」が著名。先日、高卒で中日ドラゴンズに入団した大阪桐蔭高の根尾昂(あきら)選手(18)がその愛読書としてテレビなどで紹介されたものであり、以前から東大や京大の生協でベストセラーと言われていた本である。私も以前に読んだことがあるが、これを高校3年生から愛読書と言われては、私自身、読書力の自信を無くしてしまう。もう一冊の愛読書も渋沢栄一の「論語と算盤」というのだから恐れ入る。その話題となった外山滋比古氏の近作が本書である。

 1年ほど前に「50代から始める知的生活術」という本を読んだが、定年後の人生をどう歩むかということを考えるときに参考になる著作が多い。本書も老齢となっている著者のお金に関する著作であるが、人生の終盤を迎えてなお衰えることのないアウトプット力に敬意を表する。

 本書後半では著者自らのこれまでの投資経験を語っているが、自身の判断だけでこれだけ長く続けてきただけあって説得力がある。このような意識がこの日本でもっと浸透していけば、バブル以降の失われた時代は長くは続かなかっただろう。

 著者の別の作品にも興味が出始めたので、今後老齢を迎えていく自分のためにも読んでみようと思う。

(2018.12.25)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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 ☆  購入日 2018年12月10日(月)
 ☆  価格  842円
 ☆  読了日 2018年12月13日(木)




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category: ビジネス(新書)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

tag: Kindle  電子書籍定年人生100年 
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【Kindle】「失敗の科学」 マシュー・サイド(著)、有枝 春 (翻訳)  

764



    出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン(2016年12月23日)



 これも10月に読み終わった本であるが、投稿していなかったもの。読むきっかけとなったのは、761で掲載した村木厚子氏の「日本型組織の病を考える」の中で紹介されていたもの。

 村木氏が知人から紹介されたと言及されているものだが、「日本型組織の病」を考える上で参考になると記載されている。

 本書はアメリカの中の事例として、医療界における「失敗」と、航空業界における「失敗を活かす」事例をあげ、分析を行なっているのだが、とてもわかりやすく解説をしており、参考になる書籍であった。

(2018.12.23)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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 ☆ 購入日 2018年10月12日(金)
 ☆ 価格  1,642円
 ☆ 読了日 2018年10月23日(火)



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category: ビジネス書(電子book)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【Kindle】「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」  スコット・ギャロウェイ (著), 渡会 圭子 (翻訳)  

763



出版社: 東洋経済新報社 (2018/7/27)



■ 「GAFA」とは何者だ
 既にメディアで大きく取り上げられている本書のテーマとなっている「GAFA」とは何かについて説明は不要だろう。しかし、ここ数年でここまで巨大な企業になると、誰が想像しただろうか。
 ほんの10年前の私自身を取り巻く環境を考えてみる。

2008年、Facebookはやっていなかったというより、この年に日本語版がリリースされている。パソコンはWindowsだし、ブラウザーは当然のようにインターネットエクスプローラだった。ネットで本を買いはじめていたがAmazonではなかったと思う。これがたった10年前である。
 ここ数年の間にこの巨大な4社(本書では4騎士と呼んでいる)により世の中が席巻されてしまっている。

■ なぜこのように巨大になったのか
 本書ではこの4社に共通する点について次のように言っている。
四騎士に共通する 8 つの要素がある。 ① 商品の差別化、 ② ビジョンへの投資、 ③ 世界展開、 ④ 好感度、 ⑤ 垂直統合、 ⑥ AI、 ⑦ キャリアの箔づけになる、 ⑧ 地の利。」
 なかでも①商品の差別化であろう。このことが他の同業企業と大きな差をつけてここまで巨大になったことの大きな要因だろう。それもこのような短期間で。

■ これからどうなる
 いま、この4つの企業に全世界の個人情報などがすべて囲い込まれてしまうということが懸念されている。巨大なプラットフォームと呼ばれ、これらの企業が提供するサービスを利用しなければ生活ができない環境になることが想像されている。
 「GAFAの先にはGAFAしかない」とも言われている。今後の社会の中でさらにAIが進むことにより我々の仕事も大きく変化されることが想像に難くない。浸食されていく可能性さえある。そのような社会になったときに我々はどのようにして生きていくのか。

 いわば本書は我々にとって
「黙示録」といえる。将来が怖くなる一冊である。

(2018.12.21)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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 ☆ 購入日 2018年11月20日(火)
 ☆ 価格  1,944円
 ☆ 読了日 2018年12月05日(水)


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category: ビジネス書籍(電子書籍)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【書籍】「経営者 日本経済生き残りをかけた闘い」 永野 健二 (著)  

762



出版社: 新潮社 (2018/5/25)



 著者の前作「バブル」もとても読み応えのある一冊だったが、本書はさらに素晴らしい作品である。

 ■戦後経営者評の集大成

 著者は長く日経新聞者に所属し、日本の戦後の日本の経営者とインタビューなどを通じて交流してきている。その集大成と言えるのが本書ではないだろうか。

 本書では、年代ごとに 17人の経営者を論じている。
 我々はこれらの経営者の一人一人を様々な媒体を通じてで知っている。しかしそれぞれの経営者に関する知識は断片的であり、個々の属人的な情報として他の経営者と関連して捉えるということをしていない。
 そのため、それぞれの経営者の評価をその時代だけで捉えてしまう。
 
 本書は、戦後の年代ごとに経営者を関連させながら論じることで日本の経営史を語り、その中で一人一人の経営者を評価している。それも実際のやり取りなどを交えることによってとてもわかりやすい。

■ なかでも「小倉昌男」

 「第Ⅱ章 高度消費社会の革命児たち」のなかでヤマト運輸の小倉昌男について「
急便に賭けた小倉昌男の侠気は、日本システムの転換を告げる地鳴りだった」と書き始め、彼の功績を「産業資本主義から大衆消費社会へ、さらにはインターネット型の情報社会への橋渡しを準備した」と論じている。つまり、戦後の高度成長社会の中で、誰もそれまでの社会システムに異を唱える者のないなか、政府や官僚、既得権益を打ち壊した立役者と持ち上げている。宅配便の発達は確かにそれほどのインパクトがあったものであり、現在の物流を見越したかのような彼の先見性の明は他の誰にも見ることはできない。新しい日本の資本主義を作り出した立役者と著者は論じている。
 過去に小倉昌男に関する書籍はいくつか出版されているが、このように歴史的な観点から彼を論じたものを今まで読んだことはない。

 17名の経営者の中では、小倉昌男と柳井正、この二人が傑出していると著者も書いているが、確かに現在にも通用する商売を創りだしたのはこの二人と言えるかもしれない。
 実に読みがいのある一冊であった。ちょっと硬い本ではあるが私にとって今年読んだ本の中では印象の深い一冊であった。

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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(2018.12.14)


 ☆ 購入日 2018年11月15日(木)
 ☆ 価格  1,836円
 ☆ 読了日 2018年11月21日(水)




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【Kindle】「日本型組織の病を考える」 村木 厚子 (著)   

761

村木

出版社: KADOKAWA (2018/8/10)



2ヶ月前に読み終わった本書を掲載しておく。

本書の著者村木厚子氏については、2009年に発覚した「郵便不正事件」の被疑者として記憶にある方も多いであろう。第1章に著者が2009年6月に逮捕される経緯など事件についての記載があるが、まさに自分たちの会社への郵便物の差出に関する事件という我々にとっても当事者の事件であり、その後に大きな影響を与えた事件である。この事件により著者は逮捕、起訴され、裁判で争った結果無罪となるのだが、その間、約1年半にわたり検察との攻防が繰り広げられる。2010年9月に無罪判決が出されるまでの間の心境は私たちの想像を超えるものであるだろうが、本書の中では淡々と語られており、そのことによりさらにこの事件の深みがよくわかる。

著者はこのような経験を経て、厚生労働省を退職した現在、最近の不祥事件に関して「近年の不祥事の背景には、共通点として、同じような人間ばかりが集まった極めて同質性の高い組織の中で、組織の圧力から生み出された「常識」と、社会の「常識」とが、いつの間にか、かけ離れてしまったことがあるように感じます。」と言い、日本社会を「極めて同質性の高い社会」と判断している。 
この特徴が強みとして戦後の復興を遂げるなど生かされた時代もあったが、その強みがだんだんと現代では弱みになり始めており、それを「日本型組織の病」として本書のタイトルとしている。

組織の中でその中の空気が組織の常識を形作ってしまうということだろう。我々の組織の中でも同様のことがある。今のところはそれが表に出ていないだけで、将来気が付いた時には取り返しのつかないことになっていたと、そんなことを考えてしまう一冊であった。


 購入日 2018年10月4日(木)
 価格  Kindle版 874円
 読了日 2018年10月9日(火)


(2018.12.12)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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【書籍】「信長の原理」 垣根 涼介 (著)  

760

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出版社: KADOKAWA (2018/8/31)



★ 購入日 2018年09月27日(木)
★ 価格  1,944円
★ 読了日 2018年11月11日(日)




 単行本で約600ページの大作。単行本の発売が8月で、まだKindle版が販売されていないため、少しでも安く手に入れようとメルカリで購入。

大学入試の際も世界史を選択した自分は日本史嫌いであり、時代小説は苦手である。人の名前や地名がどうも覚えきれないし、今回のような著書の中では様々な人名、役職名、地名などが出てきて、それも一人の人物を様々な呼び方で呼ぶ。メモでもしておかなければとても覚えきれないと思うのだが、他の人はどうなのだろう。
それでも本書を読もうと思ったのは、たまたまこの著者の前作「光秀の定理」を読み、それが実におもしろい小説だったので、その続編ともいえる本書に興味を惹かれて読んだもの。

■ 「信長の原理」の「原理」とは

本書のタイトルにある「原理」が本書のほぼ一貫したテーマとなっているのだが、これは「パレートの法則」というのが正しい名称のようであるが、「2・6・2の法則」と言った方が理解しやすいのではないだろうか、その法則が本書の底流に流れている「原理」である。
こんなことを書いてしまってはネタバレになりそうであるが、事前に知っておいた方がより理解が深まると思われる。本書自体は信長の幼少期から本能寺の変で没するまでの一生を描いているのだが、信長の生きる姿勢、考え方というものの底流にある「原則」を描いている。

■ なぜ信長は殺されたのか

信長といえば「本能寺の変」で明智光秀の謀反により殺される(実際は自死)わけであるが、前作では光秀を主人公にしていながら本能寺の変の場面は全く描かれていなかった。本書ではしっかり書かれている。いわば加害者と被害者がいる同じ場面を描きながらその違いは何か。それが「原理」なのだろう。信長にとって生涯を通じて2・6・2の原理により選ぶものと捨てるものを選択しておきながら、最後に選んでおいたはずの2に裏切られてしまった。
結局、信長は自身の信念として「原理」に囚われすぎてしまったのかもしれない。

光秀が信長に反旗を翻すに至る最後の場面は実に圧巻であり、現代の企業社会にも準えることができる。時代小説を好まない私でも大変面白く読めた一冊であり、現代のビジネスマンにお勧めの一冊である。

(2018.12.04)

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 おすすめ度 ★★★★★  
 読みやすさ ★★★★☆
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