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2019年12月の記事一覧

【書籍】「背中の蜘蛛(単行本)」 誉田 哲也 (著)  

833



出版社: 双葉社 (2019/10/16)



 本書の著者の作品を読むのは初めてである。以前から名前はよく目にしており、刑事を主人公にした警察小説が多いという印象があったが、著者の作品としてはそれだけではなく青春小説なども発表されているとのこと。
今回初めて読んだ本作品は警察小説である。10月発売の本作品の新聞広告には「読後、あたなたはもうこれまでの日常に戻れない」とあり、書籍の帯にも同じキャッチフレーズが目立っていた。そのフレーズに惹かれてメルカリで購入して読んだ。

 池袋での一人の男性が路上で他殺死体で発見されるという殺人事件が発生する。しかし目撃者はなく、捜査は難航する。ところがある捜査員に秘密裏に寄せられた情報により容疑者が浮かび上がる。その半年後、新木場でイベント会場のコインロッカーに仕掛けれた爆発物により、一人の男性が死亡する。その男性は薬物の取引仲介者として警察で追いかけていた人物であり、誰がその爆発物を仕掛けたのか、操作が難航するなか、捜査員の一人にある情報が寄せられ、事件は意外な方向へ展開していく。

 本書のストーリー自体はあらすじで書いたとおりであるが、本書の本筋はそのストーリーではなく、秘密裏に寄せられた情報の出所にある。この情報がどこから、そしてどのような経緯で伝えられたのか、そしてそれは組織的なものなのか、そこを追いかけていいく後半が読み応えがあった。

 最近は街中の事件であっても防犯カメラの映像から容疑者を特定したというニュースをよく聞く。数年前には現実的ではなかったことが、現代のAIの発達により現実となっている。このような情報社会の現代にあって我々はどこまでそれを許容できるのだろうか。というよりも許容するしないに関わらず、容認せざるを得ないのかもしれない。それが自分自身を守ってくれる手段となっている社会に生きているのかもしれない。

(2019.12.28)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年11月19日(火)
☆ 価格  1,760円(Kindle版 1,584円)
☆ 読了日 2019年11月30日(土)



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

背中の蜘蛛 [ 誉田哲也 ]
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内容(「BOOK」データベースより)

 東京・池袋で男の刺殺体が発見された。捜査にあたる警視庁池袋署刑事課長の本宮はある日、捜査一課長から「あること」に端を発した捜査を頼まれる。それから約半年後―。東京・新木場で爆殺傷事件が発生。再び「あること」により容疑者が浮かぶが、捜査に携わる警視庁組織犯罪対策部の植木は、その唐突な容疑者の浮上に違和感を抱く。そしてもう一人、植木と同じように腑に落ちない思いを抱える警察官がいた。捜査一課の管理官になった本宮だった…。「あること」とは何なのか?池袋と新木場。二つの事件の真相を解き明かすとともに、今、この時代の警察捜査を濃密に描いた驚愕の警察小説。


category: ミステリー(単行本)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【Kindle】「Iの悲劇」 米澤 穂信 (著)  

832


出版社: 文藝春秋 (2019/9/26)



米澤穂信氏の著書を読んだのは初めて。著者の代表作としては2014年3月に刊行された「満願」がある。この本はその年の「週刊文春ミステリーベスト10」の国内部門第1位になるなどミステリー3部問で第1位に選出され、本屋大賞にも選ばれるなど注目を集め、ベストセラーになった作品である。ただし、私は未読。実家の母親が読んでいたのは覚えているんだが、5年前は今ほどに国内のミステリー大賞に興味を持っていなかったのだろうか。はっきりした記憶はない。

今回はやはり新聞広告だったと思うが、読みたくなり、Kindle版を購入して読んだ。

作品は、滅びた村に住民を呼び込もうという使命を与えられた架空の南はかま市役所蘇り課に所属する主人公が部下の女性と、上司の課長とともに奮闘する物語。つまりタイトル「Iの悲劇」の「I」は「Iターン」のこと。

行政の周知により滅びた村に残っている家屋へ移住してきた住民とのやり取りの連作短編小説の形をとっているが、最後の「Iの悲劇」という短編で全体が終結するという構成を取っている。

実際の「Iターン」事情がこの小説のとおりとは思わないが、概ね同じような事情を抱えているのだろう。この小説の悲劇は、全く住民が居なくなってしまった村を個々に移住してくる住民で再生させようという試みが行政の奢りでもあったのではないか、という点である。

毎週土曜日に「人生の楽園」という番組で「新しい生き方の提案」として「田舎へのIターン」、「故郷へのUターン」を扱っており、時々視聴することがある。この番組に登場する場所は、Iターンで移住してきた住民だけということではなく、先住している地域の住民の方とのコミュニケーションを大切にし、そこがうまく機能していることで地域に定着しているように思われる。「Iの悲劇」の舞台となった村ではそこがない。

本書のそれぞれの短編には物語としての面白さはあるものの、地域の過疎化をどうするかということではアンチテーゼを示していると捉えればよいのだろうか、少し不満足な読後感であった。

次のは同じ著者でもミステリーとして評価の高い「満願」を読んでみたい。

(2019.12.28)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年11月04日(月)
☆ 価 格 1,650円(Kindle版 1,400円)
☆ 読了日 2019年12月02日(月)



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Iの悲劇 [ 米澤 穂信 ]
価格:1650円(税込、送料無料) (2019/12/30時点)



内容(「BOOK」データベースより)

 一度死んだ村に、人を呼び戻す。それが「甦り課」の使命だ。人当たりがよく、さばけた新人、観山遊香。出世が望み。公務員らしい公務員、万願寺邦和。とにかく定時に退社。やる気の薄い課長、西野秀嗣。日々舞い込んでくる移住者たちのトラブルを、最終的に解決するのはいつも―。徐々に明らかになる、限界集落の「現実」!そして静かに待ち受ける「衝撃」。これこそ、本当に読みたかった連作短篇集だ。



category: ミステリー小説(Kindle)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【書籍】「沈黙法廷 (単行本)」 佐々木 譲 (著)  

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出版社: 新潮社 (2016/11/22)



 2016年11月に発売された単行本は、価格も2,310円、ページ数も557ページという大作である。
 よほど著者のファンでなければ発売当時に買おうという気にはならないのではないか、と書いたら失礼か。今回は10月に新潮社から文庫版が発売され、新聞に広告が掲載されたことから興味を持ち、メルカリで検索したところ手頃な価格で販売されていたので購入したもの。しかし送り主もメルカリベテランなのか、そのままの形で郵送すると厚さが3センチを超えてしまうので見開きにしてクリックポストで送付してきた。

 それほどのページ数なので読むのに日数がかかった。推理小説などの小説は、夜寝る前の読書として読んでいるが、今回は広島へ旅行した往復の新幹線の中で読み、ページ数を稼ぐことができた。

 本書の著者の作品を読んだのは確か初めてだと思う。警察小説作家として著名であり、本書もいわばその範疇なのだろうが、弁護士の立場、検察側の立場、また被告の女性を慕う男性の立場など、様々な視点から一人の不遇な女性に焦点を当てている。

 ストーリーに緊張感もあり、被害者の女性の謎めいた生い立ちや、序章に出てくる男性の目線も気になり、途切れることなくこのボリューム感にしては短期間で読み終わった。長編のミステリーを読み終わった満足感はあるが、作品に対する期待ほどの満足感は得られなかったように思う。

(2019.12.12)

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年11月07日(木)
☆ 価格  2,310円(文庫版 1,155円)

☆ 読了日 2019年11月19日(火)



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沈黙法廷 (新潮文庫) [ 佐々木 譲 ]
価格:1155円(税込、送料無料) (2019/12/22時点)



【内容紹介】

 周囲で連続する不審死。被告人の女性は証言台で突然口を閉ざした。
 警察小説と法廷小説が融合した傑作。絞殺死体で発見されたひとり暮らしの初老男性。
 捜査線上に家事代行業の女性が浮上した。
 彼女の周辺では他にも複数の男性の不審死が報じられ、ワイドショーは「またも婚活殺人か?」と騒ぐ。公判で無実を訴える彼女は、しかし証言台で突如、黙秘に転じた。彼女は何を守ろうとしたのか。警察小説の雄が挑む新機軸の長編ミステリー。





category: ミステリー(単行本)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【書籍】「人間」 又吉 直樹 (著)  

830


出版社: 毎日新聞出版 (2019/10/10)



 よく知られているお笑いタレント、お笑いコンビ「ピース」のボケ役である。その一方、2015年に書いた小説「火花」で芥川賞を受賞したことでその文学的才能にも注目を浴びるようになった。その後、テレビ番組でも文学的な対象として出演することが多くなり、太宰治のファンであることからその種の関連番組に出演している筆者を見ることも度々あった。
  2年後に受賞後の1作目である「劇場」を出版。そして今回の「人間」。この「人間」は、毎日新聞朝刊に2018年9月から連載された小説を2019年10月に単行本として出版されたもので、著者にとっては初の連載、そして初の長編小説である。

  芥川賞受賞作の「火花」は、月刊誌「文藝春秋」で読み、若者の不安定な気持ちをよく表している小説として確かに手応えの得られる作品だと感じた。しかし、2作目の「劇場」は私自身は読んでいない。何故読まなかったのだろう。やはり年齢的なギャップだろうか。

 そして今回の長編小説、それも新聞連載小説である。著者自身が自身初の長編で、代表作になるとインタビューで語っているのを聞き、読んでみようと思ったもの。
 インタビュー記事によると、以前の2作品は自身の経験を踏まえているとはいえ、過去の若い時期を描いていたが、今回の「人間」は自身の同時代を描いたと話していた。38歳の自信を描いた作品とのことである。

 内容的には3部に分かれており、第1部から第2部までは38歳の主人公が現代に至るまでを描き、第3部で過去を振り返りながら現代の自分自身のことを確かめる構成となっている。このような解説を書いたのでは表面的過ぎて作品を台なしにしてしまう感もあるが、私は読んでみて著者の深い思いを感じることはできなかった。
 確かに人間は10年経てば随分と変わっていくだろう。特に30代までの人生は環境も含めて変化が多い時期であろう。そのような時期に生きる主人公を描いた作品ではあるが、もっと凝縮して短編として書かれてもその深みは伝わるように感じた。
 もちろん自分でそのような作品を書けるわけではないので、著者の才能は感じるものの、60代を生きる私にとってちょっと読むには無理のある作品だったな。

(2019.12.17)

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 おすすめ度 ★★★☆☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年10月26日(土)
☆ 価格  1,540円
☆ 読了日 2019年11月04日(月)



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人間 [ 又吉直樹 ]
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category: 小説(単行本)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【Kindle】「Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」  ロルフ・ドベリ (著)、安原実津 (翻訳)  

829



出版社: サンマーク出版 (2019/4/1)



目次を参照して52の項目を確認しよう。

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 おすすめ度 ★★★★☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年10月31日(木)
☆ 価格  1,980円(Kindle版 1,604円)
☆ 読了日 2019年12月06日(金)





【目次より】

 1.考えるより、行動しよう──「思考の飽和点」に達する前に始める
 2.なんでも柔軟に修正しよう──完璧な条件設定が存在しないわけ
 3.大事な決断をするときは、十分な選択肢を検討しよう──最初に「全体図」を把握する
 4.支払いを先にしよう──わざと「心の錯覚」を起こす
 5.簡単に頼みごとに応じるのはやめよう──小さな親切に潜む大きな罠
 6.戦略的に「頑固」になろう──「宣誓」することの強さを知る
 7.好ましくない現実こそ受け入れよう──失敗から学習する
 8.必要なテクノロジー以外は持たない──それは時間の短縮か? 浪費か?
 9.幸せを台無しにするような要因を取り除こう──問題を避けて手に入れる豊かさ
10.謙虚さを心がけよう──あなたの成功は自ら手に入れたものではない
11.自分の感情に従うのはやめよう──自分の気持ちから距離を置く方法
12.本音を出しすぎないようにしよう──あなたにも「外交官」が必要なわけ
13.ものごとを全体的にとらえよう──特定の要素だけを過大評価しない
14.買い物は控えめにしよう──「モノ」より「経験」にお金を使ったほうがいい理由
15.貯蓄をしよう──経済的な自立を維持する
16.自分の向き不向きの境目をはっきりさせよう──「能力の輪」をつくる
17.静かな生活を大事にしよう──冒険好きな人より、退屈な人のほうが成功する
18.天職を追い求めるのはやめよう──できることを仕事にする
19.SNSの評価から離れよう──自分の中にある基準を見つける
20.自分と波長の合う相手を選ぼう──自分は変えられても、他人は変えられない
21.目標を立てよう──人生には「大きな意義」と「小さな意義」がある
22.思い出づくりよりも、いまを大切にしよう──人生はアルバムとは違うわけ
23.「現在」を楽しもう──「経験」は「記憶」よりも価値がある
24.本当の自分を知ろう──あなたの「自分像」が間違っている理由
25.死よりも、人生について考えよう──人生最後の時に思い巡らせても意味がない理由
26.──
27.──
28.──
29.そそられるオファーが来たときの判断を誤らない──「尊厳の輪」をつくる その3
30.──
31.性急に意見を述べるのはやめよう──意見がないほうが人生がよくなる理由
32.──
33.嫉妬を上手にコントロールしよう──自分を他人と比較しない
34.解決よりも、予防をしよう──賢明さとは「予防措置」をほどこすこと
35.──
36.──
37.読書の仕方を変えてみよう──読書効果を最大限に引き出す方法
38.──
39.「心の引き算」をしよう──自分の幸せに気づくための戦略
40.──
41.──
42.──
43.形だけを模倣するのはやめよう──カーゴ・カルトの犠牲にならない
44.──
45.──
46.組織に属さない人たちと交流を持とう──組織外の友人がもたらしてくれるもの
47.期待を管理しよう──期待は少ないほうが幸せになれる
48.本当に価値のあるものを見きわめよう──あらゆるものの90パーセントは無駄である
49.自分を重要視しすぎないようにしよう──謙虚であることの利点
50.──
51.自分の人生に集中しよう──誰かを「偉人」に仕立てあげるべきではない理由
52.内なる成功を目指そう──物質的な成功より内面の充実のほうが大事なわけ

category: ビジネス書(Kindle版)

thread: 読書メモ

janre: 本・雑誌

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【読書のまとめ】11月の読書  

828

11月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1605
ナイス数:22

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背中の蜘蛛 [ 誉田哲也 ]
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「背中の蜘蛛」
読了日:11月30日
著者:
誉田 哲也

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「50歳からの逆転キャリア戦略 「定年=リタイア」ではない時代の一番いい働き方、辞め方」 (PHPビジネス新書)
読了日:11月27日
著者:
前川 孝雄

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沈黙法廷 (新潮文庫) [ 佐々木 譲 ]
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「沈黙法廷」
読了日:11月19日
著者:
佐々木 譲

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人間 [ 又吉直樹 ]
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「人間」
読了日:11月04日
著者:
又吉 直樹

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category: 月間読書の記録

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