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【書籍】「人間」 又吉 直樹 (著)  

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出版社: 毎日新聞出版 (2019/10/10)



 よく知られているお笑いタレント、お笑いコンビ「ピース」のボケ役である。その一方、2015年に書いた小説「火花」で芥川賞を受賞したことでその文学的才能にも注目を浴びるようになった。その後、テレビ番組でも文学的な対象として出演することが多くなり、太宰治のファンであることからその種の関連番組に出演している筆者を見ることも度々あった。
  2年後に受賞後の1作目である「劇場」を出版。そして今回の「人間」。この「人間」は、毎日新聞朝刊に2018年9月から連載された小説を2019年10月に単行本として出版されたもので、著者にとっては初の連載、そして初の長編小説である。

  芥川賞受賞作の「火花」は、月刊誌「文藝春秋」で読み、若者の不安定な気持ちをよく表している小説として確かに手応えの得られる作品だと感じた。しかし、2作目の「劇場」は私自身は読んでいない。何故読まなかったのだろう。やはり年齢的なギャップだろうか。

 そして今回の長編小説、それも新聞連載小説である。著者自身が自身初の長編で、代表作になるとインタビューで語っているのを聞き、読んでみようと思ったもの。
 インタビュー記事によると、以前の2作品は自身の経験を踏まえているとはいえ、過去の若い時期を描いていたが、今回の「人間」は自身の同時代を描いたと話していた。38歳の自信を描いた作品とのことである。

 内容的には3部に分かれており、第1部から第2部までは38歳の主人公が現代に至るまでを描き、第3部で過去を振り返りながら現代の自分自身のことを確かめる構成となっている。このような解説を書いたのでは表面的過ぎて作品を台なしにしてしまう感もあるが、私は読んでみて著者の深い思いを感じることはできなかった。
 確かに人間は10年経てば随分と変わっていくだろう。特に30代までの人生は環境も含めて変化が多い時期であろう。そのような時期に生きる主人公を描いた作品ではあるが、もっと凝縮して短編として書かれてもその深みは伝わるように感じた。
 もちろん自分でそのような作品を書けるわけではないので、著者の才能は感じるものの、60代を生きる私にとってちょっと読むには無理のある作品だったな。

(2019.12.17)

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 おすすめ度 ★★★☆☆  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2019年10月26日(土)
☆ 価格  1,540円
☆ 読了日 2019年11月04日(月)



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