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【Kindle】「知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと (文春新書)」 立花 隆 (著)  

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出版社: 文藝春秋 (2020/1/20)





 立花隆という名前を知ったのはいつだろう、と思ってしまう。ぼんやりとした記憶では高校時代に文藝春秋に掲載され始めた「田中角栄研究」なのだろう。当時の総理大臣が逮捕されるというロッキード事件との関連で記憶に深く残っているのかもしれない。
 その後は、仕事柄、「中核vs革マル」なども読んだが、これは実は「田中角栄研究」よりも前の著作であった。随分と早い時期から多くのボリュームのある取材に基づく著作を続けていたものだと思う。

 今回、そのような氏自身の執筆活動を振り返った著作が出版されたのを知り、改めて立花隆という人をよく見てみようと思い、本書を読んだ。

 読み終わって思うのはやはりこの人は天才なのではないかと思う。若い時からの着眼力、行動力、先見性などが並外れている。過去の日本の中に様々なジャーナリストがいるが、後世に「この人」と言われる筆頭であろう。

 本書によりその執筆の歴史を理解することができるが、先ほど挙げた「中核vs革マル」、「田中角栄研究」や「日本共産党の研究」などの政治的色彩の濃いノンフィクションが出版された70年代から、80年代には「宇宙からの帰還」などのいわゆる「宇宙もの」と呼ばれる著作から、86年の「脳死」をはじめとした医療関係のノンフィクションに移っていく流れ、そして90年代以降のインターネットの発展に伴い取材対象がさらに科学、医療、など範囲が広がっている。

 著者は2020年5月に80歳となるが、本書にも書かれているその旺盛な好奇心は衰えることを知らない。

 そして晩年となって「死」を扱うようになり、2015年に出版された「死はこわくない」に著された「死」に対峙する気持ち、姿勢。本書の中でも自身の癌の羅感に伴って「死がこわくなくなった」という境地。とても感慨深い内容だった。

 氏の著作はハードルが高いという先入観があったが、本書は対談をもとに書かれているので読みやすく、今読んでおいて良かったと思える一冊であった。

(2020.03.08)

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 おすすめ度 ★★★★★  
 読みやすさ ★★★★☆
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☆ 購入日 2020年01月29日(水)
☆ 価格  1,045円(Kindle版 1,000円)
☆ 読了日 2020年02月08日(土)





【内容紹介】
 立花隆を要約するのは非常に困難である。まさに万夫不当にして前人未踏の仕事の山だからだ。時の最高権力者を退陣に追い込んだ74年の「田中角栄研究ーその金脈と人脈」は氏の業績の筆頭として常に語られるが、ほぼ同時進行していた『日本共産党の研究』で左翼陣営に与えた激震はそれ以上のものがある。
 『宇宙からの帰還』にはじまるサイエンスものでは、『サル学の現在』でサルと人間に細かく分け入り、『精神と物質 分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか』でノーベル賞科学者の利根川進に綿密な取材を施し、『脳死』では安易な脳死判定基準に鋭く切り込んだ。科学を立花ほど非科学者の下に届けてくれた書き手はいない。浩瀚な書物である『ロッキード裁判とその時代』『巨悪vs言論』『天皇と東大』『武満徹・音楽創造への旅』は余人の及ばない仕事であり、また旅を語っても、哲学、キリスト教、書物を論じても冠絶しておもしろい。
 立花隆はどのようにして出来上がったのか、そして何をしてきたのかーー。それに迫るべくして、彼の記憶の原初の北京時代から、悩み多き青春期、中東や地中海の旅に明け暮れた青年期、膀胱がんを罹患し、死がこわくなくなった現在までを縦横無尽に語りつくしたのが本書である。彼が成し遂げた広範な仕事の足跡をたどることは、同時代人として必須なのではないだろうか。


【目次】
 第一章 北京時代と引き揚げ体験
 第二章 幼少時代から高校まで
 第三章 安保闘争と渡欧前夜
 第四章 はじめてのヨーロッパ
 第五章 文藝春秋時代からプロの物書きへ
 第六章 二つの大旅行
 第七章 「田中角栄研究」と青春の終わり
 第八章 ロッキード裁判批判との闘い
 第九章 宇宙、サル学、脳死、生命科学
 第十章 立花ゼミ、田中真紀子、言論の自由
 第十一章 香月泰男、エーゲ、天皇と東大
 第十二章 がん罹患、武満徹、死ぬこと



category: ビジネス書(Kindle版)

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